コロナ禍が与えた子供への影響 生活習慣病

昨日は、ある病院の小児科で健康相談をしていました。 最近の傾向は10歳前後の男の子の相談が増えたな・・・と              思っていたのですが、昨日は全員10歳男の子、肥満または肥満傾向。 脂肪肝や肝肥大・・・血液検査の結果をみても中年世代と似たり寄ったりのデータでした。

以前はアレルギーや13歳前後の食思不振、いわゆる拒食症の女のお子さんが多いイメージでしたが、コロナ蔓延以降は圧倒的に男の子の肥満が増えているそんな状態です。女の子は体系を気にするので肥満は少ないのかも知れません。

私の診察室では、お子さんに直接話を聴きます。好きな食べ物・嫌いな食べ物・学校から帰ったら何をするのか?        ちゃんと答えられるお子さんもいれば、お母さんが答える事もあり様々ですが、そのやり取りを通して家庭内での様子がわかることは多くあります。                                              いわゆる肥満のお子さんのやり取りは、お母さんが発言するケースが多いように思います。「甘えん坊さん」が多いですね。                そして皆さんの想像通り、帰宅後は「ゲーム三昧の子供」が圧倒的に多い現実です。                        もともと外で体を動かして遊ぶことが減っていた上、コロナ禍で友達と遊ぶ機会は激減。公園や校庭で体を動かす機会も当然ながら減っている・・・子供たちもコロナを理由に外へ出ないで自宅でゲームをする。体を使わないでおやつを食べて生活をすれば当然、生活習慣病・・・これはすでに「大人だけの病気」ではなく「子供も大人もかかる病」です。

そして10歳の子供が夜眠れず「睡眠薬」を使っている事実にも驚かされました!

子供たちの将来はどうなってしまうのでしょうか・・・?見かけは子供、でも中身は中年。                   これからまだ長い人生を歩むはずの子供たちが、10歳足らずから睡眠薬を服用し、中年世代と同様の血液データで生活習慣病。大人は「健康診断」があるので年1回は体のデータを評価してもらえる機会がありますが、子供たちはよっぽどのことがないと血液検査付きの「健康診断」は受ける機会がないので、評価を受けずにスルーしていく。気が付いた時には!という危機感を覚えます。

「コロナウイルス」という感染症は、人間の「活動する範囲を狭め」、人間の「自由に動ける体」を奪いつつあるのだと、それは、高齢者だけではなく、子供たちから始まっているんですね。

「バランスよく食事をすること」「自由に身体を動かせること・動かすこと」「ゆっくり休息をとること」         私たちは以前「当たり前」にできていた事ですが、現代社会ではとても「難しい課題」になってしまいました。

                            

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