今日も暑いですね・・・
今日は私の相談室に来る子供たちの話をしましょう。
子供たちの多くはコロナ発生後「肥満」が多い話を以前しました。 10歳で脂肪肝も珍しくありません。 その子供たちの食生活でとても気になることがあります。
それは、「牛乳」
牛乳を水代わりに飲んでいる子供たちが多い。 牛乳とヨーグルトを大量に摂取している子供たちが多い。
乳製品過多です。
なぜかと尋ねると
牛乳は「カルシウム」が多くて骨が丈夫になるから・・・と
単純に「美味しい」からもよく聞きます。
ご存じの通り、牛乳は牛の赤ちゃんがお母さん牛から成長の為にもらう大事な栄養。 牛の赤ちゃんはカルシウムを多く必要なのでカルシウムが入っていることも事実です。 でも、人間仕様ではありません。
牛乳は「カルシウム」や「たんぱく質」以外にも「脂肪」が多く入っています。 しかも、牛乳は「カルシウム」と「リン」の配合バランスが悪い。
牛乳を飲んでいれば本当に「骨」は強くなるのでしょうか・・・?
小児科病棟に「骨折」で入院してくる子供たちに私は必ず質問します。
牛乳を1日どのくらい飲んでいますか?
ご家族の方も、入院している子供さんも誇らしげに言われます。 「牛乳は大好きで1L/日で飲んでます!」とか「水代わりにしています。」「身体に良いから・・・」と。 なのに骨折しちゃったのよね・・・どうしてかしら?
答えは「牛乳の飲み過ぎかも知れませんよ」です。
骨を強くするためには
一つ目 骨に刺激を加えないとなりません。「骨刺激」です。
骨への刺激つまり骨を叩くこと・・・いやいや 骨に刺激を与えるために振動が必要になります。 プールでいくら泳いでも骨への刺激はありません。つまり振動は伝わらない。
ではどうしたら?
陸上での運動になります。プールならプールサイドでジャンプする。これも立派な刺激です。歩く事、走る事、立ち上がったり・・・骨に振動を伝える事が必要なんですよ。
二つ目 カルシウムを摂取するタイミングが重要
皆さんは牛乳をいつ飲みますか? 「朝」と答える方が多いと思います。 実は「夜」飲んだ方が骨を強くしやすくなります。夜飲んだ牛乳のカルシウムは消化吸収の過程を経て、「骨代謝」する準備が整います。1つ目の要因「骨刺激」が起こるタイミングで「カルシウム」が骨に入ります。その時に無い状態ではいくら「刺激」をしても骨が強くなりません。「朝」牛乳を飲むと、消化吸収の時間で骨まで到達するのに時間かかかり、いざ運動をする時に間に合わないということがあります。なので、カルシウムを考えて牛乳を飲むなら「夜」をお勧めします。
三つ目 カルシウムとリンのバランスを大切に
カルシウムとリンは1:2の時に優れた効果を発揮します。 牛乳は1:3つまり「リン」が多く「カルシウム」が少ない飲み物なんですね。「リン」は相棒の「カルシウム」の事が大好きです。パートナーを求めます。 そうパートナーの不足している「リン」は強引に「カルシウム」を求めるため「カルシウム」の宝庫「骨」から「カルシウム」を溶かして出してきます。 せっかく骨に入れた「カルシウム」を溶かして出してしまうんですね。 更に、私たちの日常の食品には「リン」が多く含まれています。そこに「リン」の多い「乳製品」を多くとることは実は「骨をもろくする」ことへつながっています。
乳製品を2倍摂取するヨーロッパ人は日本人より大腿骨の骨折率が高いんです。
牛乳は200㏄で良いという事を是非覚えておいてください! 牛乳以外にも「カルシウム」は「野菜」「魚」「ナッツ類」にも含まれています。 いろいろな食品から「栄養」を摂れるように、皆さん頑張ってみて下さい。
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